離婚後に慰謝料請求する場合の注意点3選
2023年10月27日に掲載したコラムに関連するTikTokの動画に、以下のコメントを頂きました。コメントありがとうございます。
2023年10月27日掲載コラム『不倫をされた場合の慰謝料はどのくらい?』
頂いたご質問をもとに、今回は『離婚後に慰謝料請求をする場合の注意点』を3つご紹介します。
離婚後に慰謝料請求はできるのか?
離婚をするときに絶対に決めなければいけないのは〈親権者〉のみです。 それ以外の、例えば養育費、財産分与、年金分割等は、離婚時に決めなくても問題なく、まずは離婚だけを成立させて、後から請求することもできます。
質問にもあった〈不貞の慰謝料〉に関しても、離婚後に請求することが可能です。
ただし、以下の3つの場合は請求ができなくなる可能性が高いので注意が必要です。
①消滅時効
不貞の慰謝料請求の消滅時効は、不貞の事実を知った時から3年でした。
不貞の慰謝料の消滅時効の詳しい解説はこちらをご覧ください。
2024年2月23日掲載コラム『5年前の不倫に慰謝料請求はできるのか?』
あなたが不貞の事実を知った時から3年以上経過した後に請求した場合、相手方から消滅時効を主張されて、請求が認められなくなる可能性が高いので注意してください。
また、不貞の慰謝料以外の、養育費や財産分与についてもそれぞれ消滅時効が定められていますので、注意してください。
②離婚時に書面を作成して、清算条項を規定した場合
〈清算条項〉とは、以下のような規定です。
『当事者双方は、本書に定めるほかは何らの債権債務がないことを相互に確認する。』
〈債権債務〉とは“権利も義務も”という意味です。
離婚時に、あなたが相手方配偶者と書面を締結して、その中に清算条項を記載していた場合、あなたは相手方配偶者に対して、原則として何も請求できなくなります。
一方で、あなたと、相手方配偶者の不貞相手とは書面を締結していないでしょうから、慰謝料請求が可能です。
③離婚時の財産分与などが多かった場合
離婚時に、あなたが法律上認められる50:50の財産分与を超えて有利に離婚した場合や、解決金などの名目で相当額を受領していた場合、それによって不貞の慰謝料分が支払われたと評価されてしまう危険がありますので、注意が必要です。
離婚後でも慰謝料請求することができます
離婚をした後でも、不貞の事実を知った時から3年が経っていなければ、慰謝料を請求することができます。より多くの慰謝料を貰うためには、証拠が重要となります。
不倫の確実な証拠の詳しい解説はこちらをご覧ください。
2023年9月29日掲載コラム『不倫の確実な証拠となるもの3選』
お悩みの方は是非ご相談ください。
より詳しい解説は下記の動画をご覧ください。